Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
銀河鉄道の夜
Lesen Sie 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.529 Zeichen · 155 Bildschirme
碧いそら、かがやく太陽、丘をかけて行く風、花のそのかんばしいはなびらや、しべ、草のしなやかなからだ、すべてこれをのせになう丘や野原、王子たちのびろうどの上着や涙にかがやく瞳、すべてすべて十力の金剛石でした。あの十力の大宝珠でした。あの十力の尊い舎利でした。あの十力とは誰でしょうか。私はやっとその名を聞いただけです。二人もまたその名をやっと聞いただけでした。けれどもこの蒼鷹のように若い二人がつつましく草の上にひざまずき指を膝に組んでいたことはなぜでしょうか。
さてこの光の底のしずかな林の向こうから二人をたずねるけらいたちの声が聞こえて参りました。
「王子様王子様。こちらにおいででございますか。こちらにおいででございますか。王子様」
二人は立ちあがりました。
「おおい。ここだよ」と王子は叫ぼうとしましたが、その声はかすれていました。二人はかがやく黒い瞳を、蒼ぞらから林の方に向けしずかに丘を下って行きました。
林の中からけらいたちが出て来てよろこんで笑ってこっちへ走って参りました。
王子も叫んで走ろうとしましたが、一本のさるとりいばらがにわかにすこしの青い鉤を出して王子の足に引っかけました。