Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎんがてつどうのよる
銀河鉄道の夜
Lesen Sie 銀河鉄道の夜 (ぎんがてつどうのよる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.529 Zeichen · 155 Bildschirme
男の子がいきなり窓の外をさして叫びました。
右手の低い丘の上に小さな水晶ででもこさえたような二つのお宮がならんで立っていました。
「双子のお星さまのお宮ってなんだい」
「あたし前になんべんもお母さんから聞いたわ。ちゃんと小さな水晶のお宮で二つならんでいるからきっとそうだわ」
「はなしてごらん。双子のお星さまが何をしたっての」
「ぼくも知ってらい。双子のお星さまが野原へ遊びにでて、からすと喧嘩したんだろう」
「そうじゃないわよ。あのね、天の川の岸にね、おっかさんお話しなすったわ、……」
「それから彗星がギーギーフーギーギーフーて言って来たねえ」
「いやだわ、たあちゃん、そうじゃないわよ。それはべつの方だわ」
「するとあすこにいま笛を吹いているんだろうか」
「いま海へ行ってらあ」
「いけないわよ。もう海からあがっていらっしゃったのよ」
「そうそう。ぼく知ってらあ、ぼくおはなししよう」
川の向こう岸がにわかに赤くなりました。
楊の木や何かもまっ黒にすかし出され、見えない天の川の波も、ときどきちらちら針のように赤く光りました。まったく向こう岸の野原に大きなまっ赤な火が燃され、その黒いけむりは高く桔梗いろのつめたそうな天をも焦がしそうでした。