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Japanische Klassiker mit Furigana

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かぎやのつじ

鍵屋の辻

直木 三十五

Lesen Sie 鍵屋の辻 (かぎやのつじ) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.524 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

左角が鍵屋三右衛門、角を折れると北谷口から城の裏へ出る事が出来る。

「此処がいい。左右に分れて隠れる事が出来るし、先が曲ってしまえば、後の出来事は判らない。ここで逃路を切取って二人が前から懸れぱ袋の鼠に出来る。武右衛門と孫右衛門は鍵屋の角で隠れて敵の逃げるを斬るがいい。もし先立って甚左か半兵衛が来たなら二人でかかれ。私は最後の奴を斬捨てて下人共を追散そう。数馬はただ又五郎一人にかかって余人に振向くな、余人は又右衛門が必ず一人で食止めるから。それからくれぐれも云っておくが、もし半兵衛が先に来たら武右衛門、決して槍をとらすな。半兵衛を斬るか槍持を斬るかとにかく槍を執らさぬ手段をするがいい。斬込む合図は私が後の奴を斬ると同時だ。三人一度に目指す者にかかれ」

こういう指図であったらしい。十一月七日の早朝だから寒空である。又五郎の一行を待つ為めに四人は万屋へ入った。街道筋の商人(あきゅうど)はこの寒さにも五時から店を開けている。

「亭主寒いナ」

と云って入った。この四人、そろって上方者だから写実で行くと、

「おっさん、えらい寒いこっちゃナア」

と云ったかも知れぬが、とにかくこの茶店へこういう事を云ったと伝えられている。