Japanische Klassiker mit Furigana
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がん
雁
Lesen Sie 雁 (がん) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.950 Zeichen · 147 Bildschirme
卒業がなんだ。向うでドクトルになれば同じ事だし、又そのドクトルをしなくたって、それも憂うるに足りないじゃないか」
「僕もそう思う。只資格を拵えると云うだけだ。俗に随って聊復爾りだ」
「支度はどうだい。随分慌ただしい旅立になりそうだが」
「なに。僕はこのままで往く。Wさんの云うには、日本で洋服を拵えて行ったって、向うでは着られないそうだ」
「そうかなあ。いつか花月新誌で読んだが、成島柳北も横浜でふいと思い立って、即坐に決心して舟に乗ったと云うことだった」
「うん。僕も読んだ。柳北は内へ手紙も出さずに立ったそうだが、僕は内の方へは精しく言って遣った」
「そうか。羨ましいな。Wさんに附いて行くのだから、途中でまごつくことはあるまいが、旅行はどんな塩梅だろう。僕には想像も出来ない」
「僕もどんな物だか分からないが、きのう柴田承桂さんに逢って、これまで世話になった人だから、今度の一件を話したら、先生の書いた洋行案内をくれたよ」
「はあ。そんな本があるかねえ」
「うん。非売品だ。椋鳥連中に配るのだそうだ」
こんな話をしているうちに、時計を見れば、もう三十分までに五分しかなかった。