Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
その安江の無口を無視して浜子は更につづける。
「ねええおばさん、東京の男の人って、みんなそうなの?」
「そうなのって、どうなの。」
「だって、電車にのって、そんな目にあわない日ってないんですもの。」
安江は仕方なく苦笑しながら、
「だから気をつけないとこわいのよ浜ちゃん。相手になっちゃあだめよ。あんたが押しかえしたりするから、一しょに降りてきたのよ。そんなときには、にらみつけてやらなくちゃあ。」
すると浜子はふふっと笑い、
「大丈夫よおばさん、こう見えてもわたし、大丈夫なんですから。」
「なにが大丈夫なのよ。甘くみちゃあだめよ。」
「甘くなんかみてやしないわ。むこうで手をにぎるってのは、いわば一種の好意でしょう。それをにらみかえすなんて、おかしくて。――だからわたし、手をにぎられたとき、わざとにぎりかえしてやるの。損ですもの。」
その不敵さにあきれながらも安江は、だまってしまうわけにはゆかなかった。少し茶化して、
「それも男女同権てわけ?」
浜子はまたふふっと笑い、
「それもそうですけど、ほんとはわたし、男と女とがどんな風になっていくものか、その進行過程を知りたいんですわ。