Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme

Aozora Bunko

」

それできのうも知らない男と腕をくんで銀座を歩いていたのかと、安江は暗然としながら、

「ね浜ちゃん、あなた今日の目的はなんでしたの。仕事さがしでしょ。わたし、心配なんですがね。あなたは心配しないでくれとおっしゃっても、今の話なんか聞くと、心配しないじゃいられないわ。あんた今、そんなことに気をとられててどうするの。仕事の方はどうなったの。」

浜子はさすがにてれながら、

「でも、仕事はまだ、申込んだばかりですもの。二三日してきてみなさいって。」

浜子は毎日、うれしそうに出かけてゆき、出かけると気が晴れるとでもいうように、明るい顔つきで帰ってきた。仕事はなかなかないらしく、「しゃくだから遊んできたわ。」などとおそく帰ることもあった。ひとり気をもむのは音枝である。

コツ コツ と忍びやかなノックの音だった。しょっちゅう気をくばりつけている音枝のすることだと逆に胸に沁みる思いで安江は、

「いいよ。」

すうっと戸があいて、ペンをおいてまつ安江に、

「おとうさん、おそいわね。お茶でもいれましょうか。」

「うん。そしてもうねなさい。十二時だろう。」

「ええ。あした、夏樹の遠足なのよ。