Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
「ご飯は?」
とささやく。
「いただきましょう。のり茶だ。」
その背中をぐいぐい押して安江のへやへ押しこめてから、
「おとうさん、安眠妨害よ。少し静かにしてよ。」
「みな起きてるじゃないか。」
「夏樹も浜ちゃんもねてるわよ。」
安江はふっとおかしくなり、
「夏樹や浜ちゃんは、ねむったら最後、おこすまで起きやしないけどさ、起きてる者の方がびっくりしますよ。あのガガーっての感じ悪いね。空襲思い出しちゃうわ。それでも浜ちゃんら起きやしないけど。」
「うん、その浜ちゃんだがね、今日会社へやってきたよ。」
「へえ。なんでまた。」
安江の顔色が変ったのを、音枝は気づかぬふりで、
「でも、おとうさん、いなかったんでしょ。」
「よく知ってるね音枝はまた。」
なんでそれを今までいわずにいたのかと、なじる思いをにおわせていうと、音枝はすぐそれを感じて、
「だって、さっき浜ちゃんに聞いたばかりだったのよ。おじさんにお昼ご飯でもごちそうしてもらおうと思ってたずねていったのに、おじさんたら、まだ出勤していないんだもん。少し早いには早かったけどねって。」
「へえ、なんだか、いやったらしい子ね。都会生活の、そんな面ばっかりあさりたがってるみたい。