Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme

Aozora Bunko

安江が聞いてみると、

「しらない。」

あっさりという。許されたつもりらしい。

「夏樹のこわがり。ばんにひとりでおしっこにもゆけないくせに、あれ、甘ったれてたんだな。だってひとりでこんなおそくまで――」

「ちがわい。ぼく、おかあちゃん、おこったかと思ったんだ。ごめんね、おかあちゃん。」

「なにが、ごめんなの。」

安江はもう、今となっては彼の意見を聞いた上で、いろいろいって聞かせるにとどめ、しかることはよそうと決心していた。彼ももうあとひと月ほどで満八歳になるはずだ。とび出すぐらいなのだから、八歳には八歳の意見があろう。りくつっぽくそう思ったのだが、夏樹は至極あっさりと、

「ぼく、わるいことしたの。」

「わるいことって。どうしたから?」

「…………」

「ね、夏樹ちゃんが、考えた通りいってごらん。」

「心配かけたから。」

「あ、そうか。それから。」

「それからあ、ね、あのね、兵六さんに貯金あげたから。」

「そう、貯金あげたこと、なぜわるかったの。」

「おねえちゃん、おこるんだもん。」

「おねえちゃんが、おこらなかったら、いいことかしら。」

「わかんない。」

夏樹はまたあっさり棄権する。