Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
風そよぐ
わしゃあもう、つくづくほうき屋がいやんなりましたよ。きょうは二本やっとですからね。」
「そうですかね、やっぱり、ほうきだけじゃあ、無理でしょうな。わたしもほうきはあの通りもっていますがね、ほうきのはけるのはいいとこ五日か十日に一本、まあ暮れにでもなりゃあ別ですがね。――どうです。一つわしの商売やる気はありませんかね。」
もっけの幸いである。兵六さんは思わずからだをのり出し、
「本気ですかね。」
「本気ですとも。まあ初めはいやな商売ですがね。そこをのり越すとこんな面白い商売はないですな。やる気ならわしんとこへきてみてくださいよ。三河島ですがね。わたしのほかに五人ほどいる売り子の成績をお目にかけますよ。一割貯金の通帳ですがね。一日に三千から五千の売上げで二割五分の利益でさあ。やれ就職難だ、デフレだとやかましい世間ですがね、ここまで身をおとせば生活難くそくらえでさあね。はっはっは――」
立って川もに向った男の放尿にさえも気力を感じて、兵六さんの目はかがやいた。
風そよぐ
かんたんにすめばその日のうちにでも帰れることをいつか経験のあるお隣りの奥さんから聞いて知っていたので、浜子が出かける前に、音枝はささやいた。