Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
悪いことなんかしないやい。」
「夏樹ちゃん、だまって遊びにいったりするから、どろぼうがはいったじゃないの。」
夏樹ははっとして泣くのをやめ、あたりを見回した。音枝は繃帯をしてやりながら怒った声で、
「浜ちゃんのトランク、とられたのよ。」
夏樹は、ああ、それかと思い、それなら――といいそうになったのをのみこんだ。いえばヒミツカのピストルもばれると思い、ばれれば、せっかく手に入れたピストルもたちまち没収のうき目を見なければならない。夏樹はついいいそびれてしまった。そのことはまた夏樹の小さい心をヒミツカと離れさせず、彼の目は窓ごしにヒミツカのくさむらばかりみていた。もしもだれかがそこを通りはしまいか。そしてみつけ出しはしまいか。それはまた何よりもはっきりと、夏樹の気持をさらけ出していた。音枝はもうそれに気がついていた。例によってあとでそれとなく聞かずばなるまいとは思ったが、どろぼう事件はいつものように事を運ばせなかった。あんまり遊びすぎるといって冬太郎をせめたり、もうすぐ八つになるくせに、留守番もしてくれなかったと夏樹にくどくどと文句をいってはみても、はじまらないことだった。