Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
――そんなしきたり、打ち破ればいい。あんがい古いのね。
――だってうちの家は洋式じゃないのよ。突っ立ってると、お客様を見おろすことになるでしょう。
――あたり前だわ。相手は土間にいるんですもの。
そこでとうとう音枝は母に応援を求めたのだった。
――おかあさん、私、浜子さんは苦手よ。つかいきれない。それにあの人、女中さんの仕事なんて、する気ないらしいわよ。
三十にもなっていて、気の弱いことをいう音枝だった。しかしその時には安江は笑ってとりあわなかった。どうせここに落ちつく娘とは思えなかったからだ。ところが浜子の方はどんなつもりか、きのうはいなかの母親のところへ電報をうったという。――ニモツオクレ――と。
そして今は、自分の方から玄関へとび出していったのだ。ぶっきらぼうな問答がきこえてきた。
「どなたですか。」
どうもやはり突っ立っているらしい。
「わしだというて下され。」
「あら、ワシってお名前ですか。」
「そう。お安さん、いるかね。」
「おばさんのことですか。」
「おばさんというとこをみると、あんた、お安さんのめいかね。そんなら波子の娘かね。」
「あら、失礼ね。