Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme

Aozora Bunko

それは音枝の新しいスーツができてきたときのことである。

「わたしもおばさんのこと、おかあさんて呼ぼうかしら。いけないかしら。」

びっくりしている音枝に、

「だって、音枝さんだっておばさんとは他人でしょ。」

「血の上ではね。」

と、音枝は不きげんにいう。

「それでもおかあさんて呼んであげると、おばさんは母親の気になってスーツなんか作ってくれるんじゃない? そんならわたし、おかあさんて呼んだっていいと思うわ。スーツだけとくするもの。」

「あきれた浜ちゃん。そんなこと聞いたら、おかあさん、おこるわよ。わたしだって、そんな風にいわれるの腹が立つわ。」

「じょうだんよ。」

「じょうだんにしろ、いい気もちじゃないわ。」

音枝が本気になっておこっているのに、浜子は相変らずのんきらしく、

「だって、うらやましいのよわたし。スーツなんて、まだもってないんですもの。何かのとき、貸してね。」

「…………」

「貸してくれるぐらい、いいでしょ。そのかわり浜子、あんたをおねえさんていうわ、きょうから。」

それには音枝もふき出さずにおれなかった。しかし笑いながら、自分で「浜子」という甘ったれたいい方にいやなものを感じ、なんとなく警戒する気持で、