Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきやなぎ

雪柳

泉 鏡花

Lesen Sie 雪柳 (ゆきやなぎ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.054 Zeichen · 90 Bildschirme

Aozora Bunko

無理な酒もすごしました。しかし、帰るまで、それっきり、お冬さんは、顔も姿も見せなかった。

――先に曳船通、のちに柳町の、そのお冬さん、今は二の橋辺の待合雪の家に居るらしい――白山を訪ねた尼の帰ったあとで、私は、庭の卯の花を見ながら、江戸の名画の雪景色を可懐しく思ったことは、いうまでもありません。

――お聞き下さるようだから続を話しましょう。――

ところで、その雪の家の胡瓜形の磨硝子の掛った土間に立ってから、久しくお待たせいたしました。

が、しかし待っていたのは、お聞き下さる、あなたではない、私です。南瓜です。は、は、は。

が、待つ間はなかったのです。小女がすぐに引返し、取次いで二階の六畳――八畳づまりですか……それへ通した。

真中に例の卓子台。で欄間に三枚つづきの錦画が額にして掛けてある。優婉、娜麗、白膩、皓体、乳も胸も、滑かに濡々として、まつわる緋縮緬、流れる水浅黄、誰も知った――歌麿の蜑女一集の姿。ふと、びいどろの船に、紅だの白だのひらひらするのを積むといった、間淵洞斎の言を思い出した。……いっては、あれだけの絵師に相済まないが、かかげてあるのは第何板、幾度かえして刷ったものだか、線も太ければ、勿論厚肉で、絵具も際どいのをお察し下さるように。