Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ゆきやなぎ
雪柳
泉 鏡花
Lesen Sie 雪柳 (ゆきやなぎ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.054 Zeichen · 90 Bildschirme
四
第一、浅学寡聞の筆者が、講談、俗話の、佐賀、有馬の化猫は別として、ほとんど馬五郎談と同工異曲なのがちょっと思い出しても二三種あります。肥後国、阿蘇の連峰猫嶽は特に人も知って、野州にも一つあり、遠く能登の奥深い処にもある、と憶う。しかるに前述、獅子屋さん直槙の体験談を聞くうちに、次第に何となく、この話に、目鼻がつき、手足が生えて、獣か、鳥か、稀有な形で、まざまざと動き出しそうになって来た。
と云って、いかにすればとて、現代に化猫は出はしません。それは話につれて、自然おわかりになりましょう。就いては場所――場所は麻布――狸穴ではなく――二の橋あたり、十番に近い洒落れた処ゆえ、お取次をする前に、様子を見ようと、この不精ものが、一度その辺へ出向いた、とお思い下さい。
四
「ああ、久しぶりだ。」
電車を下りて、筆者は二の橋に一息した。
橋もかわった。その筈の事で、水上滝太郎さんが白金の本宅に居た時分通ったと思うばかり、十五六年いや二十年もっとになる。秋のたそがれを思い出す。三田台の坂も今と違って、路は暗し、水は寂しい。橋板は破れ、欄干は朽ちて、うろぬけて、夜は狸穴から出て来て渡るものがありそうで、流れに柵んだ真黒な棒杭が、口を開けて、落葉を吸った。