Japanische Klassiker mit Furigana
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せいねん
青年
Lesen Sie 青年 (せいねん) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 123.670 Zeichen · 246 Bildschirme
妙な姓名なので、新聞を読むうちに記憶していた、どこかの議員だったなと思って通る。そらから先きは余り綺麗でない別荘らしい家と植木屋のような家とが続いている。左側の丘陵のような処には、大分大きい木が立っているのを、ひどく乱暴に刈り込んである。手入の悪い大きい屋敷の裏手だなと思って通り過ぎる。
爪先上がりの道を、平になる処まで登ると、又右側が崖になっていて、上野の山までの間の人家の屋根が見える。ふいと左側の籠塀のある家を見ると、毛利某という門札が目に附く。純一は、おや、これが鴎村の家だなと思って、一寸立って駒寄の中を覗いて見た。
干からびた老人の癖に、みずみずしい青年の中にはいってまごついている人、そして愚痴と厭味とを言っている人、竿と紐尺とを持って測地師が土地を測るような小説や脚本を書いている人の事だから、今時分は苦虫を咬み潰したような顔をして起きて出て、台所で炭薪の小言でも言っているだろうと思って、純一は身顫をして門前を立ち去った。
四辻を右へ坂を降りると右も左も菊細工の小屋である。国の芝居の木戸番のように、高い台の上に胡坐をかいた、人買か巾着切りのような男が、どの小屋の前にもいて、手に手に絵番附のようなものを持っているのを、往来の人に押し附けるようにして、うるさく見物を勧める。