Japanische Klassiker mit Furigana
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かんしょうりょくなくしてしゅうじするなかれ
魯山人書論
北大路 魯山人
Lesen Sie 魯山人書論 (かんしょうりょくなくしてしゅうじするなかれ) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 84.639 Zeichen · 175 Bildschirme
このごろの中途半端な絵描きなんかなら知らず、いやしくも悟りの道に生きる僧侶だ、否、人を悟らしむる仕事に従事する人である。いつまで肉太渇筆の作意に興を続け給うのやらと、見せられる方では大分うるさくなってきた。
自分は以上のような筆法で、常に墨蹟を通じてその人物を見る一種の習慣を持っているが、松屋の文士墨蹟についても、文学上世上の批判するところと自分の墨蹟による人物観と相間然するところなきか、それを鑑るのが先ず第一番の感興であった。ところが墨蹟批判の前に先ず驚いたのは陳列されてある文士の持ち物である。一番立派な字を書く漱石すら、書斎にある机、硯、文房具類、火鉢、鉄瓶、薬缶、炭斗、螺鈿の文庫など、なんたる情けない低級な物ばかりなのだ。まるで駅前の宿屋そのままだ。文士というものは審美眼というものを持たないのか、こんな俗悪見るに堪えないものばかりを座右に置いて平気でおられるとすれば、汝は美的趣味というものを持たないのだ。これをもし多少でも喜んで座右に置くとしたら、お前の眼は犬猫同様物の形が見えるというに過ぎない。審美眼などというものは、薬にしたくとも持っていないのではないか。