Japanische Klassiker mit Furigana
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さまようまちのさまよういえのさまようひとびと
さまよう町のさまよう家のさまよう人々
国枝 史郎
Lesen Sie さまよう町のさまよう家のさまよう人々 (さまようまちのさまよういえのさまようひとびと) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.916 Zeichen · 75 Bildschirme
青幇には日本人も加入して居り、その日本人が苦力姿をして、本部の会合へ出席したのだと、そう思わせるように仕組んだのです。
果たして闇の中に十数人の男が、塊まり合って立っていました。
私が傍へ寄って行くと、その中の一人が声をかけました。
「来たれるは誰ぞ?」
勿論支那語で云ったのです。
私も支那語で直ぐ答えました。
「汝の兄弟」
「何のために来たれる?」
「公所(本部のこと)の会合に列せんがために来たる」
「剣と頸といずれか堅き?」
「頸堅し」
「幾人か汝と共に来たれる?」
「一人」
「汝、何を以ってか一人来たれる?」
「秘密を保たんがために」
「よし、兄弟、通るがいい」――で、私は先へ進みました。
以上は青幇の問答なので、云う事が判で捺したように、ちゃんときまっているのです。云って見れば日本の博徒仲間で行う、仁義というあれなのです。
で、この仁義が云えなければ、贋物として追っ払われるのです。こうして私は第一の関門を、旨く越して了いました。
第一の関門を越しさえすれば、第二、第三関門は、形式的のものなので、難無く越すことが出来るのです。
第二と第三の関門を、事実私は難無く越して、集会所の入口へ達しました。