Japanische Klassiker mit Furigana
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しじみがし
しじみ河岸
山本 周五郎
Lesen Sie しじみ河岸 (しじみがし) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.438 Zeichen · 51 Bildschirme
六
悪童たちの云ったとおり、住民たちの敵意から、そんなことをされたのだと思った。しかしそうではない、六助というその男は誰かに頼まれた。この再吟味を恐れる誰かが、六助に頼んでさせたことだ。
――こんどこそ慥かだ。
と彼は心の中で叫んだ。
――おれはそいつをつきとめてみせるぞ。
刀の手入れが済むと、律之助は話をやめて帰り支度をした。
「騒がせたな」と彼は云った、「帰るから駕籠を呼んでくれ」
べつの番太がすぐにとびだしていった。
「この野郎をどう致しましょう」
「立てるようになったら帰らしてやれ」
「おっ放していいんですか」
「いいとも」彼は云った、「まさか銭を呉れてやることもないだろう」
向うで六助が寝返りを打った。二人の番太はあいまいに笑った。かれらは事実を知らなかった、ただ溺れている六助が助けられたものだと信じ、それにしては腑におちないところがある、というくらいに思っているようであった。――やがて駕籠が来ると、律之助はなにがしかを包んで、そこに置いた。
「みんなで菓子でも喰べてくれ」
そして彼は立ちあがった。
六
「それはいつのことだ」
「五日まえだ」
「で、――そいつを」