Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆだんたいてき

ゆだん大敵

山本 周五郎

Lesen Sie ゆだん大敵 (ゆだんたいてき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.664 Zeichen · 41 Bildschirme

Aozora Bunko

七

「……大槻さま田口さまとご一緒で、和田さまへおいでになりました」という挨拶である。

――四人揃って免許祝いか。

賢七はそう思い、なおさら勘弁ならぬ気持で和田藤吉郎の家へまわった。

七

四人が免許祝いをしていたのでないことはたしかだ、ではなんのために集ったのか、それがひと口に説明できないのである。四人はいま相対して坐っている、話は免許のことから「ゆるし書」に及んで、四人とも妙に奥歯へ物の挾まったような調子になった。

「いったい和田氏のには」

と早川駿五郎が恐る恐る要点に触れた。

「……その、和田氏のゆるし書にはどういう秘伝が記してあったのかね、それをひとつ今日は拝見させて貰いたいのだが」

「いやそれは、その」藤吉郎は赧くなった。

「……さようなことは、なにしろ伝授書というものは他見を許さぬ大切なものだから」

「しかしわれわれはみな免許を受けている」

甚右衛門が膝をのり出した。

「……ほかの者にはいかぬだろうが、同門で同じように免許を受けているわれわれなら差閊えあるまい、そこもとだけとは云わぬ、われわれのゆるし書も披露するぞ」

「それはぜひ拝見したいが、自分のものはさして奇もないので、じっさいのところ神厳などというようなものではないので、それは困る」