Japanische Klassiker mit Furigana
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アパートのさつじん
アパートの殺人
平林 初之輔
Lesen Sie アパートの殺人 (アパートのさつじん) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.579 Zeichen · 39 Bildschirme
ないんですって。きっと殺すつもりなんでしょう」
あの人はひどく興奮して、わたしの胸にもたれて、くやしそうに泣きじゃくっていました。
「四千や五千のはした金で妾をすっかり自由にしたつもりでいるんでしょう。妾もうすっかりいやになっちゃったのよ。でもう別れちまうことにきめたの。その時は、あのおやじに離れたら、またお小遣いに不自由しなきゃならないと思ったもんですからしばらく考えさしてくれと言ってやったら、ではもう二三時間まつが、三時になったら返事をききにくるから、それまでに考えといてくれって言うの、もうすぐ来るでしょう。来たらわたしことわってやるつもりなの。あのおやじのおめかけになって、監視をつけられた日にゃ、第一、進(神村進のこと)とあえなくなるでしょう。わたし、あの子と、もうすっかり約束がしてあるんですもの」
それから松木さんが来るというもんですから、わたしはみさちゃんの室を出て、その足で屋上へ、ハンカチの洗濯したのをとり入れにいって、その帰りがけに、さっき申し上げた通り、村井さんがみさちゃんの室から出てゆくのを見たんです。そうですね。屋上には二十分もいたでしょうか。