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Japanische Klassiker mit Furigana

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インドラのあみ

インドラの網

宮沢 賢治

Lesen Sie インドラの網 (インドラのあみ) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.369 Zeichen · 49 Bildschirme

Aozora Bunko

童子はしょんぼり庭から出られました。それでも、また立ち停ってしまわれましたので、母さまも出て行かれてもっと向うまでお連れになりました。そこは沼地でございました。母さまは戻ろうとしてまた(さあ、おいで早く。)と仰っしゃったのでしたが童子はやっぱり停まったまま、家の方をぼんやり見ておられますので、母さまも仕方なくまた振り返って、蘆を一本抜いて小さな笛をつくり、それをお持たせになりました。

童子はやっと歩き出されました。そして、遥かに冷たい縞をつくる雲のこちらに、蘆がそよいで、やがて童子の姿が、小さく小さくなってしまわれました。俄かに空を羽音がして、雁の一列が通りました時、須利耶さまは窓からそれを見て、思わずどきっとなされました。

そうして冬に入りましたのでございます。その厳しい冬が過ぎますと、まず楊の芽が温和しく光り、沙漠には砂糖水のような陽炎が徘徊いたしまする。杏やすももの白い花が咲き、次では木立も草地もまっ青になり、もはや玉髄の雲の峯が、四方の空を繞る頃となりました。

ちょうどそのころ沙車の町はずれの砂の中から、古い沙車大寺のあとが掘り出されたとのことでございました。