Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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シグナルとシグナレス

セロ弾きのゴーシュ

宮沢 賢治

Lesen Sie セロ弾きのゴーシュ (シグナルとシグナレス) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.296 Zeichen · 32 Bildschirme

Aozora Bunko

「あたし、もう大昔からあなたのことばかり考えていましたわ」

「本当ですか、本当ですか、本当ですか」

「ええ」

「そんならいいでしょう。結婚の約束をしてください」

「でも」

「でもなんですか、僕たちは春になったら燕にたのんで、みんなにも知らせて結婚の式をあげましょう。どうか約束してください」

「だってあたしはこんなつまらないんですわ」

「わかってますよ。僕にはそのつまらないところが尊いんです」

すると、さあ、シグナレスはあらんかぎりの勇気を出して言い出しました。

「でもあなたは金でできてるでしょう。新式でしょう。赤青眼鏡を二組みも持っていらっしゃるわ、夜も電燈でしょう。あたしは夜だってランプですわ、眼鏡もただ一つきり、それに木ですわ」

「わかってますよ。だから僕はすきなんです」

「あら、ほんとう。うれしいわ。あたしお約束するわ」

「え、ありがとう、うれしいなあ、僕もお約束しますよ。あなたはきっと、私の未来の妻だ」

「ええ、そうよ、あたし決して変わらないわ」

「結婚指環をあげますよ、そら、ね、あすこの四つならんだ青い星ね」

「ええ」

「あのいちばん下の脚もとに小さな環が見えるでしょう、環状星雲ですよ。