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Japanische Klassiker mit Furigana

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パノラマとうきだん

パノラマ島綺譚

江戸川 乱歩

Lesen Sie パノラマ島綺譚 (パノラマとうきだん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 78.920 Zeichen · 153 Bildschirme

Aozora Bunko

、風に乗っている様な、その間全く意識を失っている様な、一種異様な心持なのでした。随って、その一つ一つの景色は、全く平面を異にした、例えば三次の世界から四次の世界へと飛躍でもした感じで、ハッと思う間に、今まで見ていた同一地上が、形から色彩から匂に至るまで、まるで違ったものに変っているのでした。それは本当に夢の感じか、そうでなければ、活動写真の二重焼付けの感じです。

そして、今二人の目の前に現れた世界は、廣介はそれを花園と称していたのですけれど、一般に花園という文字から聯想される何物でもなくて、乳色に澱んだ空と、その下に不思議な大波の様に起伏する丘陵の肌が、一面に春の百花によって、爛れているに過ぎないのです。併し、それの余りの大規模と、空の色から、丘陵の曲線と百花の乱雑に至るまで、悉く自然を無視した、名状の出来ない人工の為に、その世界に足を踏み入れたものは、暫く茫然として佇む外はないのでした。

一見単調に見えるこの景色の内には、何かしら、人間界を離れて、例えば悪魔の世界に入った様な、異様な感じを含んでいました。

「お前、どうかしたのか。目まいがするのか」