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Japanische Klassiker mit Furigana

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パノラマとうきだん

パノラマ島綺譚

江戸川 乱歩

Lesen Sie パノラマ島綺譚 (パノラマとうきだん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 78.920 Zeichen · 153 Bildschirme

Aozora Bunko

五

そうしてクネクネと執念深く一つ事を考え続けている内に、それらの最も困難な点もなんなく解決することが出来ました。そして、これでよしと思ってから、彼は更にもう一度、微細な点に亙って、已に考えたことを、又改めて考え直し、愈々一点の隙もないと極まると、さて最後に、それを実行するか否かの、大決心を定めねばならぬ場合が、来たのでした。

五

身体中の血が頭に集った感じで、もうそうなると、却って今考えている計画が、どれ程恐しいことだかも忘れて了って、殆ど一昼夜というもの、考えに考え、練りに練った挙句、結局彼はそれを決行することに極めたのでした。後になって思い出すと、当時の心持は、まるで夢遊病みたいなもので、さて実行に取りかかっても、妙に空虚な感じで、それ程の大事が、何だか暢気な物見遊山にでも出掛ける様な、併し心のどこかの隅には、今こうしているのは実は夢であって、夢のあちら側にもう一つの本当の世界が待っているのだという意識が、蟠っている様な、異様な気持が続いていたのでした。

先に云った通り彼の計画は、二つの重要な部分に分れていました。その第一は彼自身を、即ち人見廣介という人間を、この世からなくして了うことですが、それに着手するに先だって、一度菰田の邸のあるT市に急行して、果して菰田が土葬にされたかどうか、その墓地へうまく忍び込む