Japanische Klassiker mit Furigana
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ボロやのしゅんじゅう
ボロ家の春秋
梅崎 春生
Lesen Sie ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.411 Zeichen · 263 Bildschirme
その単純な因果関係が、すこしばかりの笑いを私にさそった。
それからその馬が、どういう風に処置され、持主の手にかえされたのか、私はよく知らない。しかし近頃でもよく町角に、汲取車の轅につながれて、彼はうなだれて立っている。すっかり平凡な馬にかえってしまった。網を破ったことなどは、すっかり忘れてしまっているように見える。
あのカスミ網も、もうあれで、使いものにならなくなったのだろう。青竹は折れ倒れ、千切れた網目が雑草にからまったまま、二三日雨に打たれていたが、いつの間にか取りはらったと見え、すっかり姿を消していた。そのあとにこの頃は、赤松か何からしいウロコのついた腐木が、二本ほど横にして置いてある。カスミ網を破損した弁償金を、汲取屋の主人が払ったかどうかは、今私は知らない。多分まだ支払っていないだろうと思われる。あの汲取屋はなかなかずるくて、馬の飼料にも事欠くからという理由で、汲取券のかわりに、現金を要求するような強引な男だから。汲取券だと、相当金額の大部分は都に持って行かれて、汲取人は手数料程度の収入にしかならない、と言うのである。汲むたびに、それを言う。