Japanische Klassiker mit Furigana
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ボロやのしゅんじゅう
ボロ家の春秋
梅崎 春生
Lesen Sie ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.411 Zeichen · 263 Bildschirme
つづいて陳根頑も。残された僕ら二人は茫然となり、ポカンと顔を見合わせていると、陳さんがあたふたと戻って来た。何か忘れ物でもしたのかと思ったら、そうではなかった。靴を脱いでどしんと坐り、僕の肩をぽんと叩きました。なにしろ二十数貫もあろうという陳さんのことですから、床板がめりめりっと鳴ったほどです。
「なあ。くよくよしなさんな。騙されたのは僕たちの不運だが、刑事の方にその方はお任せしてあるから、どうにかなるだろう」
「そうでしょうか。僕らはここに住んでてもいいでしょうか」
「うん。それについて、被害者同士として、いろいろ対策を立てる必要があると思うんだよ。だから明晩、あんたたち二人で、わたしの店に来て呉れませんか。晩飯でも食べながら相談をしましょう」
陳さんは手帳を一頁破って、店の地図を書き、それを僕に手渡しました。そしてまたあたふたと帰って行きました。
残された僕ら二人も、何時までも茫然としているわけにも行かず、もそもそと立ち上ってあたりを片付け始めました。とりあえずここに住むだけは住めそうですから、面白くない気持の半面、ほっとした気分もありました。論争中であった八畳の板の間の件も、そのままうやむやとなり、野呂も自発的に道具を西室へ移し始めたのです。