Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いっすんぼうし

一寸法師

江戸川 乱歩

Lesen Sie 一寸法師 (いっすんぼうし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.475 Zeichen · 194 Bildschirme

Aozora Bunko

「ヘイ、左様で」人形師は脣をなめなめ答えた。「皆花屋敷へ入れますんで、生人形でございます」

「この奥の方に並んでいるキューピー人形は、随分大きなものだが、やっぱり花屋敷へ飾るのかね」

「ヘイ、左様で」人形師はもう目に見える程震え出していた。

「だが、このキューピー人形は、昨日まで店の間に飾ってあった様だが、どうして外の人形と混ぜてしまったのだ」

「…………」人形師の挙動が凡てを語っていた。

明智はやにわに、邪魔になる生人形共を引き倒して、その奥のキューピー人形に近づいた。そして、その辺に落ちていたハンマーを拾うと、人形のおどけた顔面を目がけて、烈しい一撃を加えた。人形の顔がくずれ、鉋屑と土の塊がパッと散った。

「これが気の毒な被害者です」

明智が指で土をかきのけて行くと、その奥から、黒髪を乱した藍色の死人の顔が現れ、プンと異臭が鼻をついた。

「申すまでもなく、これは小間使の小松です。可哀相に両手両足を半分に切られて、丁度……そうです、丁度一寸法師そのままの姿で、この、ニコニコした福の神の体内に、ぬりつぶされていたのです。恐しい不具者の呪いです。だが……」

明智はふと口を噤んだ。