Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みっつのかぎ

三つのかぎ

小川 未明

Lesen Sie 三つのかぎ (みっつのかぎ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.988 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

月のいい晩には、その笛の音は近くに聞こえてきました。曇った夜には、その笛の音は遠くになって聞かれました。そして、あらしの晩には、まったく聞こえないことすらもあったのです。

ある夜、彼は、いつものごとく岩の上にたたずんで耳を傾けていました。明るいよい月夜なのにもかかわらず、笛の音がきこえてきませんでした。どうしたのだろうと、彼は思っていました。そして、ただ聞こえるものは、打ち寄せる波のひびきだけであって、笛の音はきこえてきませんでした。おそらく、それは永久に聞かれないもののようにすら、なんとなく思われたのであります。

このとき、砂の中にうずもれている光ったものに、彼の目はとまりました。海の中から、波がそこに打ち上げたものでした。彼は、それがなんだろうと思って拾い上げると、金色のかぎでありました。このかぎが浜に上がった日から、笛の音のやんだことを不思議とも思いました。もしや、人魚がこのかぎを自分に授けてくれて、なにかまだこの世に発見せられない、隠された箱を開かせるためではないかと考えました。彼は、そのかぎを持って家に帰りました。

三人の男は、べつべつにかぎを持って、この世の中に隠されている宝の箱を探して歩いたのであります。