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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんにんのそうまだいさく

三人の相馬大作

直木 三十五

Lesen Sie 三人の相馬大作 (さんにんのそうまだいさく) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.603 Zeichen · 66 Bildschirme

Aozora Bunko

「何を致す」

と、叫んだ時であった。一人が、刀へ手をかけ、一人が組みつこうと、手を出した時、越中守の首を抱えると、力任せに、脚を船べりへかけ押しながら、己の身体の重みを利用して、越中守を抱いたまま川の中へ、半分傾いていた。

「うぬっ」

一人は、抜討に斬ろうとしたが、男の上になって落ちて行く越中守へ、刀が当るので、はっとした時水沫を、高く飛ばし、川水に大きい渦巻を起して、二人の姿は、川の中へ没していた。

手早く羽織をとった、一人が、川の中へ飛び込んだ。二三人は、刀を抜いて、左右へ動揺している船中から、川水を、睨みつけた。又一人が、飛込んだ。つづいて、裸の一人が、両手を延して、飛込んだ。川水は、人々に掻乱されて、岸の方へまで、波紋を描いた。

わーっという両岸のどよめき――必死に漕いでくる警固の舟――川水の中へ、浮き上る黒い頭。その度に人々は

(越中守?)

と、凝視したが、それは、家来で――いつまで経っても、越中守は浮いて出なかった。

(殺された――相馬大作だ)

と、人々は、思って、自分達が、手出しをしても、無駄なような気がした。街道を、堤の上を、百姓が、旅人が、走って来たが、誰も止める人が無かった。