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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう

中国怪奇小説集

岡本 綺堂

Lesen Sie 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.458 Zeichen · 363 Bildschirme

Aozora Bunko

首の飛ぶ女

秦の時代に、南方に落頭民という人種があった。その頭がよく飛ぶのである。その人種の集落に祭りがあって、それを虫落という。その虫落にちなんで、落頭民と呼ばれるようになったのである。

呉の将、朱桓という将軍がひとりの下婢を置いたが、その女は夜中に睡ると首がぬけ出して、あるいは狗竇から、あるいは窓から出てゆく。その飛ぶときは耳をもって翼とするらしい。そばに寝ている者が怪しんで、夜中にその寝床を照らして視ると、ただその胴体があるばかりで首が無い。からだも常よりは少しく冷たい。そこで、その胴体に衾をきせて置くと、夜あけに首が舞い戻って来ても、衾にささえられて胴に戻ることが出来ないので、首は幾たびか地に堕ちて、その息づかいも苦しく忙しく、今にも死んでしまいそうに見えるので、あわてて衾を取りのけてやると、首はとどこおりなく元に戻った。

こういうことがほとんど毎夜くり返されるのであるが、昼のあいだは普通の人とちっとも変ることはなかった。それでも甚だ気味が悪いので、主人の将軍も捨て置かれず、ついに暇を出すことになったが、だんだん聞いてみると、それは一種の天性で別に怪しい者ではないのであった。