Japanische Klassiker mit Furigana
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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
Lesen Sie 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.458 Zeichen · 363 Bildschirme
行くこと五里ばかりにして、講師は白金の食器を置き忘れたことを思い出したので、ふたたび下山して寺へ引っ返すと、あたかも檀家で供養をたのみに来ている者があった。他の僧らは講師の顔をみて喜んだ。
「あなたのような偉いかたが軽々しく夢を信ずるということがありますか。こうして檀家の方々も見えているのに、和尚のあなたが、子細もなしに寺を捨てて立ち去ったなどとあっては、世間の信仰をうしなってしまいます。今は国ざかいも平穏で、女真のえびすなどが押し寄せて来るという警報もないのに、一刻を争って立ち退くには及びますまい」
かれらの言うことに道理もあるので、講師はこころならずもひき留められて、かれらと共に供養の式を営み、あわせて法談を試むることになった。法談が終って、衆僧がみな午飯を食いはじめると、たちまちに女真の兵がにわかに押し寄せて来たという警報を受取った。もちろん不意のことであるから、城はいっ時の後に攻め破られた。
僧らもあわてて逃げ惑ったが、もう遅かった。城中の人と寺中の僧と、死んだ者の数はかの神の告げに符合していた。講師も身を全うすることが出来なかった。
乞食の茶