Japanische Klassiker mit Furigana
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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
Lesen Sie 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.458 Zeichen · 363 Bildschirme
「なんだか物凄い所だ」
大胆の青年もさすがに一種の恐れを感じましたが、今更どうすることも出来ないので、しばらく軒下に休息して夜のあけるのを待つことにしていると、たちまちに道を払う警蹕の声が遠くきこえました。
「こんな山奥へ今ごろ威めしい行列を作って何者が来るのか。鬼神か、盗賊か」
忍んで様子を窺うに如ずと思って、かれは廟の欄間へ攀じのぼり、梁のあいだに身をひそめていると、やがてその一行は門内へ進んで来ました。二つの紅い燈籠をさきに立てて、その頭分とみえる者は紅い冠をいただき、うす黄色の袍を着て、神坐の前にある案に拠って着坐すると、その従者とおぼしきもの十余人はおのおの武器を執って、階段の下に居列びました。その行粧はすこぶる厳粛でありますが、よく見ると、かれらの顔かたちはみな蒼黒く、猿のたぐいの※というものでありました。
さては妖怪変化かと、李は腰に挟んでいる箭を取って、まずその頭分とみえる者に射あてると、彼はその臂を傷つけられて、おどろき叫んで逃げ出しました。他の眷族どもも狼狽して、皆ばらばらと逃げ去ってしまったので、あとは元のようにひっそりと鎮まりました。