Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう

中国怪奇小説集

岡本 綺堂

Lesen Sie 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.458 Zeichen · 363 Bildschirme

Aozora Bunko

――こういう牌がその老人の胸にかけてあった。物は試しであると思ったので、役人は彼をよび止めて相談すると、老人は訊いた。

「あなたの失った金は幾らです」

「三千金です」

「それならば大抵こころ当りがあります。わたしと一緒においでなさい」

老人は先に立って案内した。最初の一日は人家のある村つづきであったが、それから先は深山へはいって、どこをどう辿ったのか判らなかったが、ともかくも第三日の午頃に大きい賑やかな町へ行き着いた。と思うと、たちまち一人の男が来て役人に声をかけた。

「あなたはここらの人と見えないが、なにしに来たのです」

老人が代って説明すると、その男はうなずいて役人を案内して行った。そのうちに老人のすがたは見えなくなってしまったので、どうなることかと不安ながら付いてゆくと、大路小路を幾たびか折れ曲がって、堂々たる大邸宅の門内へ連れ込まれた。さらに奥の間へ案内されると、広い座敷のなかにはただひとつの榻を据えて、ひとりの偉丈夫が帽もかぶらず、靴も穿かずに、長い髪を垂れて休息していた。そのかたわらには五、六人の童子が扇を持って煽いでいた。役人は謹んで自分の来意を訴えると、男は童子に頤で指図して金を運ばせて来た。