Japanische Klassiker mit Furigana
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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
Lesen Sie 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.458 Zeichen · 363 Bildschirme
厩の者はいよいよ驚いたが、すぐには人には洩らさないで猶も様子をうかがっていると、その後のある夜にも黒犬は馬に乗って出て、やはり暁け方になって戻って来たので、厩の者はひそかに馬の足跡をたずねて行くと、あたかも雨あがりの泥がやわらかいので、その足跡ははっきりと判った。韓の家から十里ほどの南に古い墓があって、馬の跡はそこに止まっているので、彼はそこに茅の小家を急造して、そのなかに忍んでいることにした。
夜なかになると、黒衣の人が果たして馬に乗って来た。かれは馬をそこらの立ち木につないで、墓のなかにはいって行ったが、内には五、六人の相手が待ち受けているらしく、なにか面白そうに笑っている話し声が洩れた。そのうちに夜も明けかかると、黒い人は五、六人に送られて出て来た。褐色の衣服を着ている男がかれに訊いた。
「韓の家の名簿はどこにあるのだ」
「家の砧石の下にしまってあるから、大丈夫だ」と、黒い人は答えた。
「いいか。気をつけてくれ。それを見付けられたら大変だぞ。韓の家の子供にはまだ名がないのか」
「まだ名を付けないのだ。名が決まれば、すぐに名簿に記入して置く」
「あしたの晩もまた来いよ」