Japanische Klassiker mit Furigana
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なかむらなかぞう
中村仲蔵
山中 貞雄
Lesen Sie 中村仲蔵 (なかむらなかぞう) von 山中 貞雄 (やまなかさだお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.567 Zeichen · 47 Bildschirme
送るわ」
と言って置いてイソイソと内へ入る。
他の女達は慌てて縁台を片付けはじめる。
お光前垂外して傘持って出て来た。
朋輩に後を頼んで、仲蔵に「お待ち遠う」
と二人並んで歩き出す。
暗雲低迷する空――(F・O)
=(F・I)雨の橋
雨の降って居る河面―― ボヤッと橋の影が映ってる。
欄干に凭れて河面眺めて居る仲蔵。
お光が側から傘きせて居る。二人共物思いに沈んでる態だ。やがてお光が気をとり直して、
T「明日初日?」
と聞く、仲蔵は淋しく頷く。
お光が力付ける、
T「頑張ってね」
と云われると、仲蔵自信ありげに、
T「頑張る」
先程とは打って変って元気づいた。
T「今迄とは、コロッと
変った定九郎見せて
皆の奴をアッと
言わせて見せる」
「まあ――」頼もしいその言葉。お光も嬉しかった。
T「どんな、定九郎?」
仲蔵はハタと困惑した。首振って「サー」
T「それが
未だ分らないんだ」
「そう――?」とお光も悲観した。
T「毎日 毎日
考えてるんだけれど」
「どんな定九郎を演ったらいいかなァ」と又力なく欄干に凭れる。
二人が淋しくたたずむ時、
彼等の背後を韋駄天の如く走り過ぎた侍がある。