Japanische Klassiker mit Furigana
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『せっかずせつ』のけんきゅう
中谷宇吉郎集 第二巻
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 中谷宇吉郎集 第二巻 (『せっかずせつ』のけんきゅう) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.098 Zeichen · 172 Bildschirme
例えば「白米は栄養価が少い。胚芽米にはヴィタミンがある」というだけしか教えられなかったら、それを真面目に聞いた人たちが、それでは白米を禁止しようと考えるのもまたもっともなことであろう。
実は私の家でも胚芽米を使ったことがある。知識階級の夫人連が皆胚芽米を採用されるというので、細君も私の反対を押し切って、そのお仲間入りをしたわけである。私の反対というのは、別に根拠があるのではなくて、白米の方が美味いからというのであるが、それでは口実にはならない。人間の智慧工夫には及び難き所のあるものなれば、何事も久しく馴れ来った事は少々あしき所があっても変えるものではないと、宣長先生まで引き合いに出して見たものの、胚芽米を喰って丈夫になれるものならと内心少々慾張った気持もあって、神妙にしばらく食ってみた。ところが結果はどうも悪かった。幼い子供たちはもともと弱かったのであるが、一寸したことでもすぐ下痢をする、私も病気では自信があるので負けずに腹をこわすというので直ぐ止めてしまった。これでは白米禁止の噂に悸えるのも無理もない話である。
それにしてもこれはどうも可笑しい話である。