Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごかいのまど

五階の窓

江戸川 乱歩

Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.189 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

「誰だか分らない。どうも五階からおちたらしいのだ。兎も角警察へ知らせなきゃ」

「今出て行った男ね」小説家は箱の中へ入りながら聞いた。「何階からおりて来たの」

「四階です」

「何故だい君」新聞記者が不審を打った。

「何だか様子が変だったからさ。ね、ボーイさん。あなたは変に思わなかったかい」

「ちっとも見かけない人ですよ」ボーイは昇降機のハンドルを廻しながら答えた。

五階につくと三人は事務所へ飛び込んだ。新聞記者は早速電話器を取って、警察と社とを呼んだ。

たった一人残っていた事務員は、小説家の説明を聞くと、慌てて裏通りに面した部屋へかけつけた。小説家はそのあとに続いた。エレベーター・ボーイは、もう一人の仲間と一緒に、再び箱の中へ飛び込むと、死体の現場へと急いだ。

五階の裏通りの部屋は、全部西村電気商会が借り切っていた。全部といっても、社長室と、応接室と、二室を打抜いた事務室と、洗面所切りなのだが。

ビルディングの事務員と小説家の長谷川とは、そのとっつきの事務室へかけつけ、残っていた数人の社員に事の次第を告げた。一同は期せずして窓の所へ集り、それを開いて遙か下の街路を見下した。