Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じんがいまきょう

人外魔境

小栗 虫太郎

Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme

Aozora Bunko

で、クルトがすべてをロングウェルに話したね。お前さんには言わなかったろうが鯨狼が捕われた位置を、ロングウェルは経度まで知っている。すると、海獣が遠い陸地のなかにいる。可怪しい。それに、ミュンツァ博士のあの無電があるだろう。ことによったら、海峡みたいのものがズウッと内地へ伸びているんじゃないか、――ロングウェルはこう考えたんだ。

しかし、こんな奥地へ行けるものといや、お前さんのほか誰があるだろう。こいつを一番利用してやって、事成就の暁には殺ってしまおう。というのが腹黒検事の考えさ。だから、じぶんを隠すためにルチアノを使って、すべてをギャングの仕業らしく見せかけたわけだ。ケプナラも、頭巾をとりゃロングウェルの腹心。へん、ご親友がお気の毒さまだったね」

「だが、どうして君は、それを知ったんだ」

「立ち聴きさ。あんたが、曲馬団にくるまえケプナラがやってきて、親方とひそひそ話をやっていた。うちの親方だって、猶太仲間だから」

「いったい、猶太人がどうしたというんだ」

「あの、ツイオン議定書とかにある、猶太建国さ。こんな氷の島だから何にもなるまいけれど、とにかく、ながい懸案だった猶太国ができあがる。