Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme
いや、その中腹にくっきりと黒く、一本の肋骨のようなものが見えるだろう。それが地獄の劫火ほの見える底なし谷といわれている、黒い骨の「大地軸孔」。
そこは、たぶんめずらしい“Nicherift”ではないのか。つまり、壺形をした渓という意味で、上部は、子安貝に似た裂罅状の開口。しかし、内部は広くじつに深く、さながら地軸までもという暗黒の谷がこの「大地軸孔」の想像図になっている。ではここが、なぜ世界の視聴をいっせいに集めているのか。というのは、怪光があるからである。
ときどき、地底の住民の不可解な合図のように、火箭のような光がスイスイと立ちのぼってくる。時には、極光のように開口いっぱいに噴出し、はじめは淡紅、やがて青紫色に終るこの世ならぬ諧調が、キラキラ氷河をわたる大絶景を呈するのだ。しかし、このパミールに絶対に火山はない。あるいは、その底には奇怪な住民がいて……というのがますます奇想をつのらせる、「大地軸孔」の怪魔焔の謎。
「いずれは、僕より上等な探検家がでるだろうからね。そのとき、その先生に『大地軸孔』を降りてもらう。下せど下せど綱は底触れず、頭上の裂罅も一線とほそまり――なんていうのが、地下鉄売りの赤本にあるよ」