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Japanische Klassiker mit Furigana

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じんがいまきょう

人外魔境

小栗 虫太郎

Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme

Aozora Bunko

ちょうど真中辺で、奇怪な形をした……」

「ふん、“YazdeKubeda”か。その『神々敗れるところ』というペルシア語の意味から、あすこは『驕魔台』とかいわれている」

「そうだ。で、これは僕のカンにすぎないがね。得てして、ああいう所には裂け目があるもんだ。まず覗き穴は、彼処らしいといえるだろう。するとだよ、然らば黒焦げになる日中はどうするか。それは、深い穴を掘ってじっと潜っている。マアそれで、体力が続くのは一日ぐらいだろうから、夜になったら強行軍で逃げるのさ」

「驚いた」

とセルカークはパチパチと瞬いて、

「じゃ、途中で夜が明けたら、焦げてしまうんだね。決勝点を間近にみながら黒焼になるなんて、情けない事には是非ならないで欲しいよ」

そうして、夜は零度をくだる沙漠の旅がはじまった。万物声なくただ動いているのは、二人の影と頭上の星辰のみ。と、やや東のほうが白みかけてきたころだった。地平線上にぽつりと見える一点。

「こりゃ、いかん。驕魔台へゆかぬうちに、夜が明けてしまう。おい俺たちはまんまと失敗ったぞ」

まったく、痛恨とはこの事であろう。みすみす、目前にみながら此処が限度となると、両様意味はちがうが、二人の嘆きは。