Japanische Klassiker mit Furigana
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じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme
魔境「天母生上の雲湖」へ溶けこんでゆくこの二人を、救い出すのはどうしたらいいのだろう。
「サア、行こう。ここで愚図愚図してたって仕様がないよ、君」翌朝、さんざん押問答のすえ焦らついてきたダネックが、語気を荒げていう。しかし、ケルミッシュの態度は水のように静かだ。
「だけど、これが僕の希望なんだからね。あくまで、踏みとどまって登攀の機をねらうよ。それに、折竹君も僕とくるというし、とにかく、ダネック君にだけ一先ず帰ってもらう」
「そうか」と棘だった目でぎろっと折竹を見て、「君もか※(疑問符感嘆符、1-8-77) このダネック探検隊の……隊長だけが帰って何になる。それとも、君らが死にたいというなら、別だがね」
「死にはせん。僕にはこの堆石の川を突っきれる自信がある。ただ、方法は分らぬが、そうなるような予感がある」
「止せ」ダネックは堪らなくなったように、叫んだ。なにより、彼を掻きたてたのはケルミッシュに寄り添っているケティの像のような姿だ。
「君は帰れ! 僕は引き摺っても、君を連れてゆく」
とケルミッシュの腕をぐいと捉えたとき、止めようと、馳せよった折竹の目にそれは怖ろしいものが映った。