Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりとかぜとゆめ
光と風と夢
Lesen Sie 光と風と夢 (ひかりとかぜとゆめ) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.032 Zeichen · 158 Bildschirme
Strange are the ways of men.
此処に定住する前、スクーナーで島々を経廻っていた間にも、私は実に色々な人間に遇った。
白人は愚か、土人さえ稀なマルケサスの裏海岸に自分で小舎を作り、唯一人(海と空と椰子樹の間に全く唯一人)一冊のバアンズと一冊のシェイクスピアを友として住んでいる(そして少しの悔もなく其の地に骨を埋めようとしている)亜米利加人もいた。彼は船大工だったのだが、若い頃南洋のことを書いた書物を読んで熱帯の海への憧憬に堪えかね、竟に故国を飛出して其の島に来ると、其の儘住みついて了ったのだ。私が其の海岸に寄った時、彼は詩を作って贈って呉れた。
或るスコットランド人は、太平洋の島々の中で最も神秘的なイースター島(其処では、今は絶滅した先住民族の残した怪異巨大な偶像が無数に、全島を蔽うている。)に暫く住んで死体運搬人を勤めた後、再び島から島への放浪を続けた。或る朝、船上で髭を剃っているとき、彼は背後から船長に呼掛けられた。「おい! どうしたんだ? 君は耳を剃落しちゃったじゃないか!」気が付くと、彼は自分の耳を剃落しており、しかも、それを知らなかったのだ。