Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くらのすけるす

内蔵允留守

山本 周五郎

Lesen Sie 内蔵允留守 (くらのすけるす) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.082 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

「お躯が痛むでしょう、いやお隠しになっても分ります」三日めの朝老人が笑いながら云った、「……こんなことは貴方さまには無理でございますよ、まあ意地を張らずに是れでお止めなさいまし」

「まあもう少し頑張ってみましょう」虎之助は歯を食いしばって出掛けた。

苦しい一日だった、老人の言葉を押して来たことを何度も後悔した、けれど頑張った、もう意地ではない、彼は土に戦を挑んだのである、自分が負けるか土を征服するか、倒れるまでは鍬を手から放すまい、そう決心したのである。……午が過ぎてからだった。

「岡田さま、ごらんなさいまし」と老人が鍬を休めて云った、「……やまだち共が水浴びをして居りますぞ」

「なるほど……」それどころではなかったが、虎之助は眼をあげて見た。

二町ほど離れた目黒川の河原で、別所家の留守宅にいた浪人たちが、逞しい裸を曝して水浴びをしたり、磧へ寝転がったりまた相撲を取ったりしているのが見え、遠慮もなく喚きちらす声が聞えた。

「勿体ないものでございますな」老人が独り言のように呟いた、「……あんな立派な躯をした男たちが、詰らぬ木剣弄りをしたり、水浴びをしたり、大飯を食ってごろごろ寝ているとは、一体あの男たちは世の中をどう考えているのでしょう」