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Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうはちじのおんがくよく

十八時の音楽浴

海野 十三

Lesen Sie 十八時の音楽浴 (じゅうはちじのおんがくよく) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 103.941 Zeichen · 210 Bildschirme

Aozora Bunko

余は、途中で、言葉が出なくなった。せっかく来てくれたと思った客は、気違いであったのだ。余は、とたんに、給仕の高木にやった金二十五銭のアルミニューム貨のことが、恨めしく思い出された。

「おどろくのは、無理がない」

と、客は善意にとってくれ、

「さぞ、愕かれたことだろう。実に、画期的の大発明とは、まさにこのことである。まったくすばらしい発明だ。従来の人間の腕は、たった二本だ。拙者の発明では、そこへもう一本殖やして、三本にするのだ。人間の働きは、五割方増加する。どうです、すばらしい発明でしょうがな」

自画自賛――という字句は、この客のために用意されたものであったかと、余は始めて悟ったことである。

「ちょっとお待ち下さい。人間の腕を、もう一本殖やすということが、果して出来ましょうか。どうも解せませんが……」

「出来なくてどうします。実現できないことは、発明としては無価値だ」

客は、あべこべに講釈ぶった。

「しかし、そんなことが出来ますかなあ。まず、どういう具合にそれを行うのか実施様態をご説明願いたいもので……。つまり腕を、もう一本殖やすについては、どういうことをして、それを仕遂げるか」