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Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうはちじのおんがくよく

十八時の音楽浴

海野 十三

Lesen Sie 十八時の音楽浴 (じゅうはちじのおんがくよく) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 103.941 Zeichen · 210 Bildschirme

Aozora Bunko

「それは、いえませんよ。実施の様態をいえば、せっかくの秘密が、すっかり洩れてしまう。それは出来ない」

「しかし、特許出願するからには、実施の様態についてお示し下さらなければ、発明の説明に困ります。特許出願するについては、明細書というものを書かなければならんのですからね」

「秘密なことはいえない」

「つまり、どこにどういうふうに、その新規の腕を取り付けるかということについて、実際的な内容を説明しないと……」

「そんなことは、書かんでもいいです。ただあんたは、拙者のいったとおり、従来の人間は、ただ二本の腕だけを持っていた。そこへもう一本、腕を殖やすというのが、この発明である――それでいいじゃありませんか。このアイデアだけで、結構書ける筈だ」

「ですが、いくらアイデアがあっても、発明なるものは、特許法第一条の条文にもあるごとく、工業的価値がなければ、取れないのです。夢みたいなことだが、人間の欲望そのものだとかを特許に取ることはできません」

「そんなことは、拙者もよく心得ている。今いった私のアイデアは、もちろん工業的価値があるじゃないですか。つまり、人間にもう一本、腕が殖えれば、仕事がはかどるのです。