Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうはちじのおんがくよく

十八時の音楽浴

海野 十三

Lesen Sie 十八時の音楽浴 (じゅうはちじのおんがくよく) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 103.941 Zeichen · 210 Bildschirme

Aozora Bunko

陰極管が光りだした。ダイヤルを握って七万kcのあたりを探してみると、はたして強い応答があった。それを精密に調整してゆくと、像の縞が流れだした。同期がだんだん合ってくると、スクリーンの上にひとつの映像が静止してくるのであった。そこに現われたのは一個の不思議な人間の姿だった。その顔には、防毒マスクのようなものをかぶり、マスク中央からは象の鼻のような三本のゴム管が垂れさがり、その先は高圧タンクの口につながっていた。その背後には、たくさんの丸いメーターがベタベタ並んでいて、黒い目盛盤の上に白い指針がピクピク動いていた。不思議の部屋! 奇怪なる人間!

「宇留木君。いま時間はどうだネ」

受影機のラッパから響いたそういう声は、意外にもまぎれもない恩師の声だった。

「ただいまは八時五十二分三十一秒です」

「そうか、七秒の遅れだ。するとスピードは充分五万キロは出ている」

五万キロ……という声に私はようやく駭くべき事件に気がついてハッとした。恩師は今、ロケットのなかにおられるのだ。そうだ。なぜそれがいままで判らなかったのだろう、ああ!

「なんだ、いまごろになって気がつくなんて」