Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ちよこ(さん)
千世子(三)
宮本 百合子
Lesen Sie 千世子(三) (ちよこ(さん)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.906 Zeichen · 54 Bildschirme
縁の下でいつの間にか鳴き出した虫がジージー、ひつっこく千世子が寝つくまで鳴きつづけた。
(二)
神田まで用で行って帰って見ると思いがけなく篤が来て千世子の帰るのを待って居た。
紙包と傘を持って元気らしく笑って立って居る女中は、
さきほどお出遊ばしたんでございます。
三時頃までに帰るとおっしゃってでございましたと申上たんでお待ちになっていらっしゃったんでございますよ。
と云いながら書架のわきに本を見て居た篤に、
只今お帰りになりました。
と云って奥へそわそわと引っ込んで行った。
千世子は銘仙の着物に八二重の帯を低くしめたまんま書斎に行った。
「どうもお待遠様。
いついらしったんです?
篤は本をふせて立ち上りながら丸い声で云った。
「も一寸前なんです。
帰ろうかと思ったんですけどあの女がもう直だって云ったんでこんな処に待ってたんです。
いそがしいんですか?
「ええ昨日まではね。
でも今日はようござんすよ、
きまった事がないんだから。
今日は一人なんですか?
「いいえね、□□そこの例のうちへ来たんです。
ほら、あの先一度会ったじゃあありませんかあの中村って云う人ね、