Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

「無論のこと――そうなれば、なるで、又、おもしろいではないか」

そういいながら、人々は、暗い、雨の申に、お由羅方の目が光っているようで、不安と、興奮とを感じてきた。

「相談ごとは、相済みましたか」

「済まぬが、もし、嗅ぎつけられたとすると、長居してはいかん」

「左様、何ういう手段を取ろうも計られん。すぐ、退散して、もう一度、回状によって集まるか」

益満が

「余のことは、お任せ申しましょうが、牧を斬ることは、決まったこととして――」

「それは、よろしい。入用の金子は、明日にでも、すぐ取りに参れ。したが、浪人は、集まるかの」

益満が、笑って

「町道場へ参れば、一束ぐらい――百人ぐらいは、立ちどころに集まりまする」

「立つか」

と、左源太が、指を立てて、斬る真似をした。

「相当に――」

人々は、外の雨脚の劇しいのを見て、尻端折になった。そして、雨合羽を着て

「まごまごしておったなら、打った斬るか。この雨の夜なら、斬ってもわかるまい」

などと、囁き合った。

「それでは、一両日中に、改めて、会合するとして、今日はこれまで――途中、気をつけて」

と、名越が立上ると共に、人々が、一斉に立って、身支度をした。