Japanische Klassiker mit Furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme
お為派の者が、兄上に、何をすすめても、ただ父上の御意のままに、と、国許の、彼等の陰謀も、所詮は、兄上が押えつけて、その申し分を用いなかったがための蜂起とは判りませぬか? 手前に、家督を仰せつけられる御慈悲がござりますなら、手前の、この申分をお聞き入れ下さりませぬか? 父上のため、家のため、いや、天下のために、兄上を――兄上は、天下のために、父上のために――何んなに、苦労を――子供を――殺されても、愚痴一つ、洩さずに――」
久光は、涙を浮べて、声をつまらせた。斉興は、黙っていた。
将曹は、腕組をして、首を傾けたまま、黙っていた。お由羅は、すきやの着物の、襟裏を返し、少し、くつろげた胸の、濃化粧に、その襟裏の紅縮緬を映えさせて、煙草ものまずに、黙っていた。二人とも
(今、斉彬が相続しては、自分達の努力が、水の泡と、消える)
と、いう感じで、胸を圧えつけられてしまっていた。
(斉彬が、相続すれば、当然、その反対派の吾々共を、処分するだろう。何う、処分しても――何んなに軽い処分でも――)
将曹は、自分の位置として、斉彬のやり方として、斉興が、お為派に加えたような処分はしないとしても――