Japanische Klassiker mit Furigana
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
Lesen Sie 単独行 (たんどくこう) von 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.799 Zeichen · 222 Bildschirme
その上に枯れた偃松の束がたくさん並べて置いてある。そこには蒲団と毛布が箱の中に入れてあって、その上に蓙が冠せてあった。それを引出し、偃松の上に蓙を敷き蒲団四枚と毛布を使って寝床を作った。雪が小屋の上の方からも入ってくるので、蒲団の上に蓙を冠せて寝た。温度はあまり下らなかったので温かだった。ただ二階への上下はうるさかった。飯はアルコールを用い薪は使わなかった。もちろんぬれた物は乾かせなかったが、さほど不自由ではなかった。
二日は終日荒れた。三日は午後から霧が晴れ出したので薬師岳へ登る。太郎平まではズーと下りだが、傾斜が緩いためかあまり飛ばなかった。この附近の木は皆すばらしいクリスマス・ツリーになっていた。薬師の取付きも雪があるため夏のようにいやな谷もなく、どこでも自由に登れた。急なところをちょっと登ると、もう木もまばらな緩い斜面で、粉雪が二六〇〇メートル附近までつづいていた。二六五八メートルからアイゼンを履く。頂上まで広い平凡な尾根だった。この附近から見た冬山の大観はすばらしかった。薬師堂附近の雪庇は平凡な形のもので、その上を歩いても落ちなかった。